山本弘トンデモ資料展
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懐疑論者の集い-反擬似科学同盟- トピック

食糧自給率と食べ残しの関係 2008年02月12日 18:25
かずめ
ご存知の方も多いかと思いますが、最近電車の中などで見かける「シカクいアタマをマルくする」日能研の広告からの引用です。

<問題>
食糧自給率を上げるために、食事をする私たちができることのひとつに「食べ残しを減らす」ことがあります。「食べ残しを減らす」となぜ自給率が上がるのですか。理由を考えて答えなさい。
(2008年学習院中等科入試問題より)

出典
http://www.nichinoken.co.jp/sikakumaru/mondai/sm_sh_0802.html

ちなみに解答例はこちら↓
http://www.nichinoken.co.jp/sikakumaru/mondai/sm_sh_0802a.html

擬似科学ではないと思いますが、どうにも論理展開として引っかかる問題ではあります。
大人でさえ考え込む問題に、中学受験生が試験時間内ですっきりした解答が出せるのか。問題意識を持たせるとしても「食べ残しを減らす」だけで解決すると思わせる方へ誘導するのはどうなのか。

皆様に懐疑的に検証していただきたく、トピを立てさせていただきました。
よろしくお願いします。

コメント(51件)

1 2008年02月12日 18:35
かずめ
ちなみに農水省の「食生活指針について」でも、「(2)食べ残しや食品の廃棄」として同様のことが記載されています

==引用はじめ==
 我が国の食生活は飽食とも言われるほど豊かになっている一方で、食べ残しや食品の廃棄などが家庭や食品産業で生じています。日本においては、包括的かつ総合的に食品廃棄の実態を調査したものはありませんが、1日1世帯当たりの可食部分の食べ残しや食品の廃棄は台所ごみの37.5%になっているとの事例調査結果があります。
 また、統計調査の方法などの違いがあり、単純には比較できませんが、食料需給表の食料の供給熱量(約2,600kcal)と国民栄養調査の摂取熱量(約2,000kcal)との間には約600kcalの差があり、この中には食べ残しや食品の廃棄が含まれていると考えられます。
==引用おわり==

出典
http://sugar.lin.go.jp/japan/frommaff/fm_0005.htm#2-2

個人的には、食べ残しを減らす&食べ物を無駄にしない、という提唱は全面的に支持しますが、それが自給率に直結するとは言えないんじゃないかなという気がします。
国内生産量が現状維持/増加していられるという保証もないし。輸入品の方が安価だったり簡便だったりしたら無駄がなくても輸入に頼るかも知れないし。

先日の中国餃子騒動の方がよっぽどインパクトありましたねえ。


ついでに、他にも疑問を持った方がおられたようですので、紹介しておきます。

はてなクエスチョン:【四角い頭が丸くなる!?食糧自給率について】
http://q.hatena.ne.jp/1201608039
2 2008年02月12日 19:28
LucifeR
> かずめさん

確かに第一印象として、輸入食料が優先的に食べ残されていると思い込んでいて、日本の農業も食べ残し分によって支えられている部分はあるとは考えていないように見えますね。

多分、食糧が輸入される理由を「不足」としか考えていない算出式が、よく言って時代に合わない、はっきり言うと間違っているのでは。
3 2008年02月12日 19:28
Shu
私もこのポスター引っかかってました。


食べ残しをしない
  ↓
高カロリーのものを出されても全部食い続ける
  ↓
めっちゃブクブク太る
  ↓
成人病増大による死亡率増加(南無〜)
  ↓
生産高は変わらず国内人口減少
  ↓
国内消費需要が減る
  ↓
食料自給率向上


ってひねくれ小学生。
4 2008年02月12日 19:47
LucifeR
> 3 Shuさん

ああ、そういうゲームをするなら、

食べ残すなどという躾のなっていない輩は馬鹿者であり、
馬鹿者は競争社会に敗残するので貧乏であり
貧乏人は安くて得体の知れない輸入食品を食っているので、
つまり食べ残されているのは輸入食品である。
よって、馬鹿な貧乏人を躾け直すと無駄輸入が優先的に減って
食料自給率が上がる。

という屁理屈は組めますね。
5 2008年02月12日 22:40
Shu
http://ja.wikipedia.org/wiki/食料自給率

http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyuuritsu/011.html

カロリーベースと生産額ベースによって、結構違いますね。
この辺もちょっと統計マジックがありそう。

たしか韓国でしたっけ?
残さず食べると、不躾だと言われるとか...。

6 2008年02月12日 22:44
きの字
韓国だけじゃなく諸外国にあったかと。
少し残して「満腹で満足」の意を伝えるんでしたか。
7 2008年02月12日 22:50
マツ@天然ktkr!
 中国だと、全部食べてしまうと「足りなかったのか」と思われるようです。
8 2008年02月13日 02:19
くまたろう
ああ、直接疑似科学じゃないかもしれませんが面白いですね。
面白いデータがあったのですが、、

世帯における食品ロス(廃棄、食べ残し、過剰除去)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0325.html

これを見ると、食べ残しよりも過剰除去(調理時に食べれる分も捨てる)方が
圧倒的に率が高くなっています。

食べ残しを減らすと確かに食料自給率は上がるのですが、それよりは、
「リンゴの皮と芯まで食べる」ほうが自給率向上には役立ちますね :-)
10 2008年02月13日 04:09
石塚哲也
これ、少し前の友人の日記でも話題になっていました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=695392331&owner_id=175940

疑似科学ではないでしょうが、学習院と日能研は「トンデモ」さん候補ではないかと…。何か、この出題と解答に鼻高々なご様子で…。
http://www.nichinoken.co.jp/sikakumaru/mondai/f_mondai_01.html
http://www.nichinoken.co.jp/sikakumaru/mondai/f_mondai_01.html

…と、ここまで書いて付け加えることがあるので一度削除しました。

出展をすぐに示せないのですが、
そもそも食糧自給率が低下した原因は学校給食に起因する食生活の変化(肉(牛)食、パン食など)にあって、
昔ながらの米、魚と野菜中心の食生活に戻すだけで食糧自給率は、
跳ね上がる…というのを読んだ記憶があります。

みそや醤油の原料はどうよ…という疑問は残りますが、こっちの方が説得力がある。
ま、だからといってそう簡単に戻れないわけですが…。
11 2008年02月13日 09:16
セン
問題解説から解釈すれば、
“食べ残さなければ無駄ではない”、という事が導かれて、
それは、適正に適量が輸入されているのだから、
輸入量が減るという事には繋がらないと、思えるんですけどね。
無理しても全部食べるという事によって、食べ残しをしないという
論理の展開になりそうな危うさを感じます。

解答例は、食べ残しが起こるほどの過剰な輸入が問題だという指摘がされていません。
むしろ、食べ残すという行為の問題点を論っているように受け取れます。

食べ残しを不良在庫と考えれば、適正な輸入(仕入れ)を考察する機会になりそうだと思うので、
食べ残しをしない、という視点ならば、
食べ残さない適正量に輸入量を調整する、という解答の方が
輸入量を抑えるという結論に至る論理に適っているように思います。

例として
「食べ残される食料がある現状から、過剰な輸入が推測されるので、
無駄に廃棄される輸入量を抑える事によって、
自給率が向上するから。」

というのはどうでしょうか。

12 2008年02月13日 09:54
山本弘
 僕もちょっと前、小説の題材にするんで調べたことがあるんですが、確かに日本の食品ロス率は高いです。消費者が買った食品のうち、約4.8%、年間25万トンぐらいが捨てられています。もったいないです。
 ただ、賞味期限切れで捨てられるものが多いんで、どっちかと言うと「賞味期限が過ぎる前に食べよう」と呼びかける方が有効かと思います。

 あと、日本では、家庭よりも製造・販売過程で出るロスの方がはるかに多いです。賞味期限切れや返品によって廃棄される食品が、食品製造業で年間490万トン、外食産業で310万トン、食品小売業で260万トンもあります(2004年度・農林水産省のデータ)。
 各家庭での消費を減らしても、その分、店で売れなくて廃棄される商品が増えるだけなんで、短期的には自給率の増加にはあまり関係しないんじゃないかって気が……まあ、家庭での消費が減れば、製造・販売量も減って、長期的には効果あるかなあ、という気もしますが。
 素人考えですが、食品産業がもっと効率化の努力をして、製造や販売におけるロスを減らせば、25万トンぐらいは節約できそうに思うんですけど……。
13 2008年02月13日 11:32
つきはら
>「食べ残しを減らす」となぜ自給率が上がるのですか。理由を考えて答えなさい。

食べ残しを減らす

どんな食材や加工品でもまんべんなく食べる

外国産の食品で体調を崩す人が現れ、ニュースになる

調べ上げ、輸入規制強化。評判も落ちる

日本の食べ物が安全だー

食糧自給率が上がる


不謹慎でしょうか…。
でも、私は昨日、スーパーで手に取った冷凍ロールキャベツの裏「製造:中国」を見て棚に戻しました。あと、某メーカー(某国資本)の菓子は買いません。無くても死なないし。最近はそういう消費者も多いと思います。
実際、先日の北海道新聞に載ってましたよ「中国産買い控えで道産需給アップ」って。
14 2008年02月13日 11:45
石塚哲也
あのぉ…質問なんですが、

どうして食料の消費量(廃棄するのを)を減らすと消費食料に占める輸入量率が減る(つまり自給率が上がる)ことになるのか(と言えるのか)、未だに理解できずにいます。

食料消費の低下=自給率向上…って、そもそもおかしくないですか?
それとも、私の想像のつかない根拠があるのか…。
いや、冗談でもひっかけでもなくマジでわからないんです。

いろんなところで、この公式を見かけるので…。
15 2008年02月13日 12:10
Shu
『賞味期限が過ぎる前に食べよう』ではなくて、『賞味期限が過ぎても食べよう』っていうのも結構重要かと。(笑)

何かと取り沙汰されているこの賞味期限って一体どうやって、どんな根拠に基づいて決められるんですかね?
ガキの頃は、駄菓子屋でメロンパンを買ったらかなりの確率でカビてたのに。(笑)
勿論、カビの部分を取り除いて、ウマイウマイ言って食ってました。

こうした最近の風潮は、ある意味消費者運動が変な方向に行き過ぎてるような気がします。
赤福にしたって【偽装行為】はともかく、何年間も何十万人の奴等が、『赤福サイコー』と言っていたのに…
食品の安全性を信頼しきって、開封したときに臭いを嗅ぐなんて事をすっかりしない俺。動物としてどうよ?
16 2008年02月13日 12:21
おのげ
賞味期限品を、アウトレットみたいに正規外販売すればどうだろう、自己責任で。
ナマモノなら3日、缶詰とかなら1ヶ月ぐらい過ぎても安ければ買うよ。
17 2008年02月13日 12:38
com
こんにちは。

Shuさんのコメント15より。

>何かと取り沙汰されているこの賞味期限って一体どうやって、どんな根拠に基づいて決められるんですかね?

単にPL法による、「メーカー側の過失証明をしなくても良い期間」ではないでしょうか?メーカーは、この期間内ならどんな問題でも起こしてはいけない一方、この期間が過ぎて何か起きても「弊社の責任ではありません」と答えられる線引きで。

一度加熱された加工食品は、大体もって三日(一般家庭における経験則、食品にもよりますが)でしょうから、安全率を見て「その日のうちにお食べください」程度の意味合いしかないと思います。
#何か業界のガイドラインがあるのかも…不勉強で申し訳ないです><
18 2008年02月13日 12:57
トンデモブラウ
一連の偽装がバレた時に、厚生労働省が「もう食べちゃった人も健康には全く問題はありません。」みたいな発表してますよね。
だったら、賞味期限・消費期限を見直さなきゃダメじゃん、と一人でツッコんでました。
もぅ、ホントもったいないなぁ。
19 2008年02月13日 13:00
Shu
食品はPL法の対象なるんだっけかな?(たしかならんはず)

賞味期限自体はおそらく食品衛生法による規定かと思います。

私の勝手な思い込みですが、保健所が、細菌増殖や品質劣化を検査して○○日まで!とかって決めてるんじゃないか等と思ってます。
で、その決められ方がどんな科学的な根拠なのかが謎。

後で調べてみます。
20 2008年02月13日 13:21
com
Shuさん、よく調べないで書いてしまいました。申し訳ないです。

付け焼き刃の記憶を頼りに書いたらダメですねorz
21 2008年02月13日 13:45
Shu
>comさん

待って〜待って〜
私も遥か彼方の記憶で書いてますから。(笑)
製造物責任法の製造物は、農作物とかは対象としないと思うけど、加工食品は入るのかもしれないですし…

モバミクなんで調べきれないんで、夜にでも改めて調べます。
22 2008年02月13日 14:00
くるむほるん
モバミクですが、携帯のウェブトップにある検索機能にGoogle先生がいるのでぐぐってみたら、ウィキペディアに
・消費期限(生鮮食料品)
・賞味期限(それ以外の保存できる食料品)
の法律や概念がよくまとまってますよ。
23 2008年02月13日 14:22
セン
>14 石塚哲也さま
個人的見解ですが、
大量廃棄される食品が、輸入によってつくられる加工品が大半である、という前提があるからだと思います。
少なくとも、私はその前提によってコメントしました。
言葉足らずでしたが(. .ゞ

外食産業や弁当やパッケージされた惣菜なども
輸入品に頼っているのが実情なのではないでしょうか。
また、生鮮品も外国に依存した大量生産によって、安価である事から、
購入者にとっては、買いなおせばいいやという、捨て易い心理状態になりやすいのかもしれません。

捨てられる物の中身がなんであるのか、を明確にする事は大事ですね。
ここで、たくさんの意見が出されていますが、
消費期限という問題も大きいように思います。
そうすると、廃棄される物は、消費期限が理由になり、
輸入量だけでは語れなくなりますね。
24 2008年02月13日 16:23
つきはら
ネタに乗り遅れた感が冷や汗<自分の前コメ
---------

調理時の過剰廃棄も、消費期限切れ廃棄も、興味深いテーマではあります。

ところで、「食べ残す(皿に盛りつけられた料理を残す)」と
「廃棄する(食事用に家庭やレストランで調理すらされない)」は
結果としてゴミ箱が待っていても同列に語ることはできませんよね、と。みなさん百も承知だとは思いますが。


今さっき模範解答見ました。消費量が減れば輸入食料だけが減るとか都合の良いことこの上なしですね。
消費量が減ったら輸入品も国産品もその割合を同じくして減っていくだけだと思います。だって結局、輸入されてる外国産は大体安いですもん。
むしろ国産品も消費が落ちて「儲からないから離農するわ」って人が増えないか心配です。
25 2008年02月13日 18:07
T-A
確か、今月のニュートンに賞味期限について書いてありましたよ。立ち読みだったので読み飛ばしてしまい内容は把握してませんが…(^_^;)
26 2008年02月13日 18:19
猫典侍(on TRIGLAV)
何度読んでもNo.4のルシファーさんの答えが正解に見えますが・・・(汗

自給率が上がったら食べ残しが減るのはなんとなく分かるんですが・・・
国産品高い→食事の分量が減る→食べ残せない
国産品高い→残すとお母さんに叱られる

うーん、逆も真なりとは言えませんなぁ・・・。
27 2008年02月13日 18:27
TOYO
「食べ残しはウチの畑の肥料に・・・」
あっをコレをミンナがやってしまうとプロの農家が困るか・・・。
28 2008年02月13日 19:00
Shu
工業的に大量生産された加工食品は製造物責任法の対象となるみたいです。(農産物や生鮮食料品は対象外)
http://www.kokusen.go.jp/hanrei/data/200207.html


消費期限、賞味期限は保健所ではなく(財)日本食品分析センターで↓みたいな検査し、メーカー側で設定しているみたいですね。
(1)消費期限表示食品(腐敗・劣化しやすい食品)
・微生物試験(主に衛生指標菌)
・簡易官能評価(2〜3名の担当者による簡易的な官能評価,色・匂い・カビ発生の有無・外観・写真撮影 等)
(2)賞味期限表示食品(品質が比較的長く保持される食品)
・化学的試験:ビタミン,水分,水分活性,pH,酸価(AV),過酸化物価(POV),チオバルビツール酸価(TBA価),揮発性塩基態窒素(VBN),酸度,糖度,アルコール,フェオホルバイド,ヒドロキシメチルフルフラール(HMF),ヒスタミン 等
・物理的試験:色,吸光度,濁度,粘度,溶解性,その他強度,硬さ等の物性
・官能評価:絶対評価,対照品との比較評価,写真撮影 等
・微生物試験:微生物による腐敗(劣化)が考えられる食品に適用

http://www.jfrl.or.jp/modules/contents3/content/index.php?id=24#saikin
http://www.jfrl.or.jp/modules/xoopsfaq/index.php?cat_id=2#q33

科学的な検査をしているのは確からしいけれども、それによって設定されている消費期限や賞味期限の期間って本当に消費者が求めている指標となっているんでしょうかね?
(腐っても鯛ならぬ、腐っても食う派なんで官能評価士は無理な俺)
実状はコンビニ弁当の廃棄問題なんかに代表される、過度の計画的陳腐化みたいな側面が強いのかも...。


ちょっとトピズレ失礼。
29 2008年02月14日 01:50
J-Tarrow
【国内消費量=国内生産量+輸入量−輸出量】
とあるので
輸入量が減れば国内消費量が減る は真ですが
国内消費量が減れば輸入量が減る は、前提条件として国内生産量と輸出量が定数じゃないと偽になりますよね。

設問ではあくまで自給率をあげる ひとつの方法 ってことなので↑の前提条件は行間読んで理解しろってことでしょうか。






30 2008年02月14日 02:34
くまたろう
> 今さっき模範解答見ました。消費量が減れば輸入食料だけが減るとか都合の良い
> ことこの上なしですね。
> 消費量が減ったら輸入品も国産品もその割合を同じくして減っていくだけだと思います。
> だって結局、輸入されてる外国産は大体安いですもん。
> むしろ国産品も消費が落ちて「儲からないから離農するわ」って人が増えないか心配です

おおかたその通りなんですが、こういう食糧自給率を示しているのが農水省ってことを
気にすべきですね。彼らは、
 日本の食料自給率は低い 
  → 日本の農業は保護しないといけない
  → 予算増やせ(高率輸入関税は残せ)
という論理に持って行きたいのだと思います。

日本の食糧自給率が低いのは、
・高い生産コスト(輸入した方が安い)
・高率関税は自由貿易の時代になじまない
などいろいろ複雑な背景があるのに、「食べ残しを少なくすれば自給率が上がる」という
単純な論理に持って行くところに、疑似科学との共通点があるというところでしょうか。。
31 2008年02月14日 09:57
石塚哲也
>23 セン 様

おぉ、ご回答ありがとうございます。

>大量廃棄される食品が、輸入によってつくられる加工品が大半である、という前提があるからだと思います。
少なくとも、私はその前提によってコメントしました。

なるほど、なるほど。
その前提を考えておりませんでした。このさい学習院の設問のあほらしさは置いておくとして…。
たしかに食糧自給率低下の要因に挙げられている「日本人の食生活の変化」のなかには「外食や加工食品を消費する量が増えた」も含まれておりました。

そして、諸外国と比較して食料廃棄量は日本が多いと…。
さらに、廃棄される食料の多くは外食産業によると(ホテルや結婚式場がダントツだそうですが)…。
そういう統計も見ました(出展を見つけられませんでした)。

これらを前提にするなら「廃棄食料を減らせば食糧自給率は上がる」は納得です。
少しスッキリしました! ありがとうございます。

経済性、国際競争力、食生活(習慣)…など問題山積ではありますが…。

産業革命以後に起きたイギリスに於ける自由党と保守党の政策論争のような話しになってきますね。

>消費期限という問題も大きいように思います。
そうすると、廃棄される物は、消費期限が理由になり、
輸入量だけでは語れなくなりますね。

いや、全くおっしゃる通り。
近頃過敏すぎますからね。
32 2008年02月14日 10:11
山本弘
 データを発掘したんで、ちょっと追加と訂正を。

 2003年9〜10月に、農林水産省が行なった「食品ロス統計調査報告」によれば、各家庭での食品ロス(食べ残し・廃棄)は、世帯食1人1日当たり56.5グラム。1年で1人20キロほど捨てていることになりますね。
 日本人全体だと……おや、260万トンです。ごめんなさい、12で「年間25万トン」と書いたの、間違いです。どこかで計算をひと桁間違えてたようです。
 食品小売業(スーパーなど)から出ているロスと同じぐらいの量のロスが家庭から出てるってことですね。これは確かにバカにならないかも。
 食品別の内訳は、

              (廃棄/食べ残し)
野菜類 23.7グラム  (18.9グラム/4.8グラム)
調理加工食品 9.8グラム(4.8グラム/4.5グラム)
果実類 9.3グラム   (8.1グラム/1.2グラム)
魚介類 4.0グラム   (2.3グラム/1.7グラム)
穀類 3.2グラム    (0.3グラム/2.9グラム)
肉類 1.2グラム    (0.6グラム/0.7グラム)
その他 5.8グラム

 いちばん目立つのが、野菜と果実の廃棄。ミカンをたくさん買ってきたけど腐らせちゃったとか、ダイコンの葉っぱを使わずに捨てたとか、そういうのの合計でしょう。
 調理加工食品の廃棄が4.8グラムというのは、ジャムがいつの間にか賞味期限を何ヶ月も過ぎてたとか(うちもやったことあります(^^;))、そういうのですかね。
 魚介類の廃棄が2.3グラムってのは……まさか魚の骨とかエビの殻とかカウントしてませんよね?

 確かに野菜とか穀類とかの食べ残しも減らせそうですが、やはり食べ残しより廃棄の方が約2倍多いので、そちらも減らす努力もした方がいいように思います。
33 2008年02月14日 10:31
山本弘
 次に製造・流通過程での食品廃棄物の年間発生量を見てみます。カッコ内は再生利用量(飼料や肥料として利用される量)です。

 平成12年 1076万7000トン(372万4000トン)
 平成16年 1135万8000トン(579万3000トン)

 というわけで、4年間で廃棄物発生量はやや増えているものの、再生利用量がぐんと増えています。純粋に無駄になっている食品は減っていると言えそうです。食品業界全体が、ロスを減らす努力をしているようです。
 再生利用の用途は

肥料化 39%
飼料化 33%
油脂および油脂製品 4%
その他 24%

 となっています。
 平成16年の廃棄量を業種別で見てみます。(カッコ内は再生利用率)

食品製造業 489万8000トン(78%)
外食産業  310万4000トン(25%)
食品小売業 260万4000トン(32%)
食品卸売業  75万1000トン(53%)

 やはり、と言うか、外食産業と小売業の再生利用率がまだ低いようです。このへんは改善する余地がありそうですね。再生利用量を増やすだけじゃなく、廃棄が出ないような効率的な生産や仕入れをすれば、まだパーセンテージは上げられるんじゃないでしょうか。
34 2008年02月14日 17:41
つきはら
>「食べ残しを減らす」となぜ自給率が上がるのか。考えなさい。
と、小学4年生の娘に問いかけてみました。
回答とするには物足りませんが、今までのコメントとは異なった方向からの切り口で興味深かったので紹介します。

娘曰く:
逆を考えてみるね。なんで残したら自給率が上がらないのか。
食べ残しがあると、その食べ残しが捨てられて、川が汚れて、すると川の周りの田んぼや畑がダメになっちゃう。そしたら収穫できなくなって、日本の食べ物がとれなくなるから、自給率が下がる。


無茶振りなのに頑張って考えてくれましたわーい(嬉しい顔)
ちなみに模範解答を聞かせると、「納得できない」と言っていました。。。
35 2008年02月14日 18:21
かずめ
皆様のご意見を見るに、やはり色々無茶な問題ですよね。
学習院の受験でこの問題を解かされて、すっきり納得して答えられた子はいたのでしょうか。いや、それはそれで色々心配な気も。

2008年入試問題、ということはつい最近済んだばっかり? 中学受験ってそんな早い時期にやったっけ? と思ったのですが、どうも帰国子弟の募集枠は平成19年12月4日に試験があったらしいです。
――日本の偏りを押しつけてるような気が……;

どうも本当の正解は「自給率を上げるためには、あらゆる面で食料消費の無駄を抑えつつ、国産品の購入をアピールするなどの必要がある。食べ残しを減らすだけでは自給率は上がらない」と、設問のミスを指摘する答えなんじゃないかと思うのですが、実際の採点はどうだったんでしょうね。そういう穿った/ひねった考えをする子供は学習院には喜ばれないのか。

まあ日能研と学習院の問題でもあるんですが、元はと言えば農水省が「自給率を上げるために食べ残しを減らすべき」と提唱していればこその設問でしょう。
しかしこの提言は、一体どういう根拠に基づいたものなんでしょうね。
このトピでも既に#5,#8や#32,33で参考データを出していただきましたが、いずれも「実際、食べ残しを減らすことで食料自給率上昇の効果がある」ことを示すようには見えませんし。
食文化とか礼儀とかゴミ処理問題といった面でなら食べ残しを減らすという提唱は有意義と思いますが、食糧自給率と結びつける理屈は、いったいどこから出てきたんでしょうね? というかそういう結論に無理矢理着地させてることを、誰もおかしいと思わなかったのかな、農水省は。
(でもって、日能研でも学習院でも疑問に思わなかったらしい、というのが、更に首を捻るとこなんですが)
36 2008年02月14日 18:57
でび☢ฺ
この設問に関わっている人間は、単に何も考えて無かったんじゃないでしょうかね・・・

「日本の食料自給率が低いのは、日本人が、国内の生産分より多く食ってるからだ」
としか考えず、外国産との価格差とか、国内の離農率とか
そういう事には全く考えを巡らせて無かったんじゃないでしょうか・・・

あとは、誰かが指摘しても
「まあ、子供に出す問題だからそこまで難しい事を言う必要は無いでしょ」
みたいなナアナアの流れで着地しちゃったんじゃないでしょうかw
37 2008年02月14日 21:56
後藤ぽむ
日能研(office2003で一発変換できて驚いてます。私このトピで初耳でしたがあせあせ(飛び散る汗))がどういうとこかよく知りませんが、なんか学習院に媚びてるっぽくて気にくわねぇ。
というのは科学的でない、私のセレブ学校学習院に対するやっかみねたみそねみひがみからの意見ですがwww


私はこの「解説」には疑問をもてません。たぶん疑問を持つだけの能力が無いのでしょう。だから数式のあたりも正しいとは思うんですけど、しかしどうにも引っかかる解答に思えます。

なので勝手に私風の解答を(友人の意見を踏まえつつ)考えてみました!

------------------------------------------------------------------------------

私は「食べ残し」には、「輸入品」と「国産品」の2パターンがあると思います。

「食べ残し」が必ずしも全て「輸入品」であるとは限らない。
だが、全ての「食べ残し」が「国産品」であるわけでもない。
だから、「食べ残し」を減らすと、「食べ残し」に含まれる「輸入品」のパーセンテージ分だけ、自給率が上がる。










「食べ残し」に含まれる「国産品」とか「輸入品」のパーセンテージなんてわかるわけがない!現実的に!
だからどれくらい食料自給率があがったかもわからない!

よって食べ残しを減らすと食料自給率が上がるとは言い切れない!



というのでどうでしょうか?
しかし正直に申し上げますと
>>「食べ残し」に含まれる「輸入品」のパーセンテージ分だけ、自給率が上がる。
のあたりはそういう統計の出し方とかよくわかってないので間違ってそうだなぁ、とも思いますww
あと言い切れないけど、たぶん「食べ残し」にはいくばくかの「輸入品」が必ず含まれているように思えますので、「自給率上がってる!」でも合ってるような気も。

いやあ。難しい問題ですね。
38 2008年02月14日 22:06
後藤ぽむ
いや、そもそも問題はもっと簡単で、


「食べ残して捨てちゃうくらいなら最初から輸入しなければいいじゃない」


ってことなのでは!?
いや、ちょっと極論か、もっと丁寧に言うならば、

あくまで「足りない」から「輸入する」のであって、捨てちゃうくらい余るのなら輸入量を減らせばいいじゃない、ってこうなりません!?


どうだ、学習院!!!俺を入学さしてくれん?社会人入学。おひきとりくださいと。



こんだけ簡潔な答えを出しておきながら、恥知らずを承知で前の解答を残しておきます。私的な記念に(笑)
39 2008年02月14日 22:57
つきはら
〉038

捨てちゃうくらい余っているなら輸入しなければいいじゃない。
そう、そうなんです。
模範解答で言いたいのはそういうことだとは思います。(価格の格差とか購買者の意識とか農業者の減少とかはすべて無視して冷や汗

でもこれって、「食べ残しをなくす」を「今食卓に出される量は適正だ」と解釈する方向になっちゃうと、なんと食糧は余らないんですねぇ〜。
私は、つい、食べる側の見方になってしまいます(実生活では家族に作る側なのにあせあせ)。

とはいえ小学生に「食べ残しをしない」から「作る量や買う量を減らす」への変換を想像させるのはちょっぴり酷な気がします。


それとも学習院とやらに入るお子様にはそれくらいの視野が必要だということですかそうですかあせあせ(飛び散る汗)
40 2008年02月14日 23:48
でび☢ฺ
>とはいえ小学生に「食べ残しをしない」から「作る量や買う量を減らす」
>への変換を想像させるのはちょっぴり酷な気がします。

そうですねえ・・・偏見かもしれませんが、大半の小学生なんて
胃袋の性能がケタはずれですから、食べきれなくて残すなんて
想像がつかないんじゃないか、なんて思ったり。

そういえば、話が飛ぶんですが、ふと連想したのが学校給食。
給食って食べ残し前提で多めに作られてますよね
件の問題みたいな話が教室に滑り込んで行った時にどうなるんでしょうね・・・
おかわりをしないヤツは地球に優しくない、みたいな面白い流れになるんでしょうか(笑)
41 2008年02月15日 00:20
Michael
>40:でび☢ฺさん

 僕が通っていた小学校では(他の学校でも、昔は決して珍しいことではなかったと思いますが)、給食を残すことは基本的に許されませんでした。給食の時間が終わるまでに食べ切れなかった子供は、昼休み中も教室に残されて無理矢理に食べさせられたりもしました。
 僕も十歳くらいまでは食が細かったもので、しょっちゅう給食を食べ残しては怒られました。子供ながらに「少食の人に無理に食べさせたって、それこそ食べ物の無駄じゃないか」と思ったものです。
42 2008年02月15日 00:30
まさ
>とはいえ小学生に「食べ残しをしない」から「作る量や買う量を減らす」への変換を想像させるのはちょっぴり酷な気がします。

「食べ残しをしない」を「作る量や買う量を減らす」と解釈するのは、
小学生に酷というより日本語として酷だと思います。
43 2008年02月15日 00:34
虫909
 きっとこの問題を作った先生は「食べ残しという日常の事柄から社会問題を考えさせる良い出題ができた」とご満悦だったのでしょうね。どうにもこの手の個人の倫理観に過剰に訴えて社会問題を考える(しかもその論理的つながりは全然間違っている!)というやりくちは感心できません。
 最新の日記でもちょっとこの問題について書いてみましたが、そうするほうが合理的(安い)だからそうしているだけなのに、自給率が低いことが悪いことだと決め付けてしまっているところにも問題があるように思われます。
44 2008年02月15日 00:51
でび☢ฺ
>41 Michaelさん

ああ、それはもちろんそうでした。
クラス全員が1食分は食べきるというのは前提とした上で
さらに、寸胴鍋には「おかわり」分の料理が残ってますよね
その分について、教室ではどう説明するのかな、と気になったんです(笑)

給食は食べきるべし、というあの理不尽な鉄の掟は
「出された物は食べる」という常識を身につけるという意味では
必ずしも悪い事とは言い切れないと思うんですが
配膳の時に、盛りつけの量を調整する事が許されないというのが
問題なんですよねぇ・・・

まあ、トピずれなんで、給食の話題はこのへんでw
45 2008年02月15日 00:57
後藤ぽむ
>39 つきはらさん
ほほほほんとうだ余らないよ食料・・・!
「食べ残しを無くす」→「残さず食え」という流れも普通に有り得えますね。全然気付きませんでした(´∀`;)

>42 まささん
「食べ残しをしない」を「作る量や買う量を減らす」と解釈するのは、
小学生に酷というより日本語として酷だと思います。

そうですか?私は2個目の解答をそのように解釈して導き出したつもりなのですが。
といっても私がその解答を思いついたのは、模範解答を見た後だったので、無意識のうちに、そっちの流れをスムーズに受け入れてしまったのかもしれません。
46 2008年02月15日 01:37
まさ
>44 でび☢ฺさん
「出された物は食べる」という常識を身につけるという意味では
必ずしも悪い事とは言い切れないと思うんですが

中国、韓国だと食べ残すのが常識だそうです。
全部食べると、「これしか出せないのか!ケチ!貧乏人!」みたいな事を意味するようです。

でも、日本の常識のほうが地球にやさしいしと思うし、好きです。

トビずれすみません。
47 2008年02月17日 16:27
Shu
つ「仙台の給食」

http://www.sendai-c.ed.jp/~togusyo/9/diary/bn2006_06.html
48 2008年02月18日 09:44
Gomi
32》やはり食べ残しより廃棄の方が約2倍多いので、そちらも減らす努力もした方がいいように思います。

野菜類が多いと言うことは調理前段階での廃棄と推測されるのですが、とすると冷凍餃子を買ってきて「チン!」とした方がニラの根やキャベツの芯を廃棄することが無くなるので(家庭での)食品廃棄量は減るでしょう。プラゴミは増えますが…

豚や牛を自宅で解体すれば食品廃棄量での肉類は膨大なものとなります(笑)

49 2008年02月18日 10:51
nobu
トピずれですが…。

海外から食糧を移送する場合、輸送にかかる燃料消費量と二酸化炭素の排出量は、地産地消の場合と較べて倍近い違いがあるとか。
50 2008年02月22日 01:46
まえG
> 海外から食糧を移送する場合、輸送にかかる燃料消費量と二酸化炭素の排出量は、地産地消の場合と較べて倍近い違いがあるとか。

そうでない、という調査もあるようです。イギリスの例ですが、日本にも当てはまりそうに思います。

(以下引用)
食料の移動距離のほぼ半分(つまり食料を運ぶ車の移動距離)は、買い物客が商店に行き来するときに生じる。ほとんどの人は、畑よりはスーパーマーケットの近くに住んでいるので、地元食品を重視すると、生産者に直接みんなが買い物にでかけてかえって移動距離は増える。食物を運ぶのに、スーパーマーケット式にぎっしり詰め込んだトラックを使うのが、食物輸送にいちばん効率がよい方式なのだ。

 さらに、輸送だけでなく生産に使われるエネルギーまで考慮すると、地元食品 (地産地消) はもっと環境に優しくないことがわかる。羊をニュージーランドで育ててイギリスに運ぶほうが、イギリスで羊を育てるよりも使うエネルギーが少ない。ニュージーランドの牧羊はあまりエネルギーを使わないからだ。
(引用終わり)
http://cruel.org/economist/economistgoodfood.html

元の入試問題が噴飯ものだという点は、多くの皆さんに同意です。

最大のムダは、農業保護による死荷重でしょう。GDPの1.4%を占める農業を保護するために、GDPの1.3%の価格補助のリソースが使われています。下手をすると日本の農業の生産はマイナスかもしれません。(農業をやめろ、というわけではありません。)
51 2008年02月28日 13:52
ふぃじお
>まえGさん
>イギリスで羊を育てるよりも使うエネルギーが少ない

「地産地消」は、確かにそういう意味もあるのでしょうが、本来外国などでしか取れない物は、極力消費しないようにしよう…という考え方だと思ってました。少なくとも、エコの観点で話すならそういう事になりますよね。


僕はエコは正直どーでも良いのですが、日本の食料自給率の低さには危惧を覚えてしまいます。
資源の無い日本は、海外から原料を輸入して製品にして輸出する事で外貨を得ていますが、環境変化や戦争によってその流通が途絶えてしまえば、都市部ではすぐに飢え始めてしまうのでは無いか、と思ってしまうのですが、如何なモンなのでしょうか…?


イギリスでも以前食料自給率が100%を割り込んだ事で大騒ぎしたって事をどこかで読みましたが…輸入が途絶えても、国民が飢えないくらいの自給率は国の自衛策として確保して置くべきではないでしょうか…?
52 2008年02月29日 00:17
まえG
「地産地消」について:

>本来外国などでしか取れない物

「本来」というのがよくわかりませんが(コメも渡来植物ですよね)、小麦なんかは日本の気候に向いてないから食べるのをやめましょうということでしょうか?
http://d.hatena.ne.jp/kmori58/20080216/p1

そういう、日本も外国も貧しくするような保護主義は反対ですが、「エコ」という観点から見ても(「CO2排出量を少なくする」という意味だとすると)日本の牛肉を買うのをやめてオーストラリア辺りから買う方がずっとよいと思うのですが。

ひょっとして、「外国から買う方がエネルギー消費が少なくなるようなものは一切食べるな」ということでしょうか。うーむ… 下手をすると日本でコメを作るよりカリフォルニアで作って運んできた方がCO2排出量が少なかったりするかもしれませんが、そういう場合コメを食べるのもやめますか…
(http://bewaad.com/2007/06/26/181/
「家庭における食料関連のエネルギ消費量年間52,072MJのうち、食料の輸送に関わるものはわずか496MJ(0.9%)に過ぎません」)

「食料自給率と安全保障」について:

今の日本の農業は100年前よりはるかに生産性が上がってて、江戸時代や明治の頃には8割の人が農業をやっていても飢饉になると大変だったわけですが、今や農業人口は就業者の5%未満で、コメの生産量もそれほど落ちてないわけです(戦前の7割くらい)。

で、これはもちろん化学肥料と機械化のおかげ、つまり石油を使ってるおかげなわけです。みんなで農業をやって、摂取カロリーを20%以上減らし、肉・卵・米はあきらめてイモでカロリーをとれば今の農地でもなんとか100%自給はできるそうですが、それも石油あっての話です。食糧を自給するにしても、石油の輸入が続くことは大前提になります。石油なしだと日本の農地では明治時代の頃くらいの人口(3〜5千万人くらい)しか養えないんじゃないでしょうか。

また、そもそも生産地から都会へ食料を運ぶにも石油が必要です。

「食糧自給で安全保障」というのは、「欧米からも中国からもオーストラリアからも食料は買えないが、
石油だけは変わらず輸入できる」という、およそありそうもない想定をしているように思うのですが。

農水省の計算する食糧自給率のあほらしさについて:
たとえば、日本の鶏卵の96%は国産なのですが、鶏を育てる飼料の90.3%が輸入品であるため、鶏卵の自給率は 0.96 × 0.097で約9%と計算されています。豚肉(国産53%,×飼料自給率9.7% =自給率5%)、鶏肉(国産67%×飼料自給率9.7%=自給率7%)なんかも同様。でも、穀物の生産に投入されている肥料やエネルギーの自給率は全く問題にされていません。

ご参考:
http://d.hatena.ne.jp/kmori58/20071020/p1
http://d.hatena.ne.jp/kmori58/20080227/p1
http://bewaad.com/2007/04/04/60/
http://bewaad.com/2007/06/26/181/
http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyu/report15/h15text1.pdf
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/20050325honbun.pdf
53 2008年02月29日 18:00
ふぃじお
>まえGさん

携帯故、ご紹介頂いたソースを見れませんが(後日しっかり読みます)、レスを読み寒気を覚えました。日本の現状がひどい事はうすうす知っていましたが、現在の自分達がかくも薄氷の上で『平和で豊かな国』という幻想を満喫していた事に、愕然としました。


仰るとおり、石油が手に入らなければ幾ら農地があろうと日本は日干しになるだけでしょう。書かれる文章はソースも豊富でとても説得力がありますが、ただその様な現状を知りつつも尚、日本の食糧を外国に依存しようと言う発想が僕にはまったく理解できません。


『地消地産』の考え方も、外国食品には高い関税をかけ日本の農業と産業を保護育成し、日本人のための日本ブランドを確立してゆく事で、無駄な外貨の流出を抑え、その分欠くべからざるエネルギー獲得に重きを置くと言った方向性の転換が必要ではないでしょうか?
54 2008年02月29日 18:01
ふぃじお
『食料自給と安全保障』についてですが、僕には貴方のような知識はありません。しかし、地下資源にも限りがあり、地球環境は悪化しているにも拘らず世界の生活水準だけは向上するこの矛盾を抱えた現代において、日本だけがこれから先戦争にも巻き込まれず、現在の栄華を維持できると考える方が異常ではないでしょうか?

一つ抜けていると感じた視点は、『未来永劫、日本は他国に食料もエネルギーも依存しない』と言っている訳ではない、と言う事です。仰るとおり、有事の際は石油や食料の双方が輸入困難な状況に陥る可能性のほうが高いでしょう…。現在の日本がその様な状況に陥れば、備蓄食料が尽きれば直ちに飢餓状態に陥ります。
しかし、上記の様に農業を復興させ、そこに携わる人、土地が増える事で有事の際に、畑をそれこそ芋に変えるなどして、被害を最小限に食い止める事は可能ではないでしょうか。そのために現在できる努力は惜しむべきでないと考えています。
その間に国家の外交努力で状態が改善するかは兎も角、輸入が止まった途端に国中が飢える今の状態よりは遥かにましに思えるのですが如何でしょうか?
55 2008年02月29日 18:04
ふぃじお
追記 僕は自分が無知である事を知っているので、このコミュに議論するためではなく、様々な意見を聞き学ぶ為に参加しています。今後の日本の食糧問題について、何らかの解決策や方向性についてお考えをお持ちでしたら、ぜひお聞かせいただけないでしょうか?

携帯からでは長文入力が出来ず、連投になってしまいました。失礼しました。
56 2008年02月29日 18:29
Shu
長文書いていただいて恐縮ですが、農業政策を議論するコミュではありません。
適当なコミュでお願いします。

管理人
57 2008年03月01日 02:35
まえG
ふぃじおさん:
管理人様の指示に従い、個人の価値観や政治的立場に依存する議論でなく、客観的な事実とロジックに関する論点だけ簡単に述べたいと思います。
もし、お互いに、巷に溢れるエセ科学的な言説に惑わされている点が自覚できればコミュの趣旨にも沿うかと思います。

管理人様: このスタンスでもふさわしくない、ということでしたらば、少し詳しく基準について教えていただけると幸いです。

>外国食品には高い関税をかけ日本の農業と産業を保護育成し、日本人のための日本ブランドを確立してゆく事で、無駄な外貨の流出を抑え、その分欠くべからざるエネルギー獲得に重きを置くと言った方向性の転換が必要ではないでしょうか?

・自由貿易は当事国双方の資源(労働力や資本を含む)の利用効率を向上させます。保護貿易は双方の資源を浪費します。
・食料に関するエネルギー消費量を考えるならば(輸送に要するエネルギーは割合としてごくわずかですから)生産エネルギー効率のよい国から輸入すべき、ということになるでしょう。
・日本は変動相場制の国ですので、外貨の額により輸入が制約されることはありません。

また、もっとも強調したい点ですが、
・エネルギーは輸入してよいが、食料を輸入するのはだめだというのは、論理的でないと思います。

最後に、
・日本の食糧自給率を高める必要があると仮定して、そのためには農業の生産性向上が(人口を数分の1に減らすとか強制的に農業に従事させるとかの極論を除けば)現実的かつ効率的な唯一の解ですが、保護政策により国際価格の数倍(コメの場合、8倍超)の価格を保証し、高すぎる価格による売れ残りも税金で買い上げている現状では、日本の農家に効率を改善するインセンティブはありません。

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